パーキンソン病は一日の中でも、人によって動けたり動けなくなったりといった状態になることもあります。症状に振り回されて、感情的になると余計、振り回されやすくなりますし、周りの理解を得るのが難しくなっていく可能性もあり得ます。
同時に、当事者本人がどこまで冷静に症状と向き合って、対策がとれるものがあるのかを考えるチャンスでもあるので、管理人なりの考え方をお伝えします。
症状がでることに対して、「感情的な反応」をあえて選択しない
私は、パーキンソン病の症状が出て動けなくなった場合、「うわー、困ったな」という感情が出てきますが、大きなパニックに発展しません。薬を飲んだ後に動けなくなったら、薬がきちんと効果が出るまでどの位かかるか、私は把握しています。
「薬が効くまでだいたい1時間。症状がおさまるまで、どういう順番に身体が反応していくか観察してみよう。」と少し余裕が出て、困った感情から距離を取ることで、冷静モードに移行。
私は観察の結果、右太ももに痛みが生じて、皮膚の上からてで触っても「とても硬いな」とと感じた頃には、左足の指全体が丸まり、特に親指が曲がってお母さん指の下に潜り込んでしまっている状態。足全体に体重が乗らない状態になっているので、全く歩けません。
「さ〜、大変!」と通常ならシリアス展開になります。シリアス状態が進むと、どう考えても面白くないし、額に深い皺を刻むのも嫌。身体が動くようになるまで、何か面白いことがないかを捜していくようにしています。
例えば、オフで動けない時に、身体のどこか一部でもいいから動く部位を探してみたり、右上腕の脇の下あたりで筋肉に痛みが出てる時は、右手を右回りで捻ったり、ある時は左回りで捻ったり。動かした結果、少しだけ痛みが減ったり、歩けない状態でも、左足の親指がわずか5mm程度動くのを見つけたりと面白いです。
動けない時に面白いことを探して、気を逸らそうとして、時には失敗してパニックになることもあります。失敗しても気にしすぎない。これ、大切です。
助けてほしい事態になった時に、備える
自分で身動きが取れず第三者の助けがいると確定した場合、以下の2点の準備が必要です。
- 相手に具体的に何をしてほしいのか
- 相手にしてほしいことを伝える手段をもつ
もし、自分が動けなくなって第三者に助けてほしい時に、どうしてほしいか把握していないと助ける側も困ります。特に、パーキンソン病は、薬が効いている時とそうでない時の落差が激しいです。薬がうまく聞いている時は声が出しやすくても、助けが必要な時は声がはっきりでてこないことも、ありえます。
薬がうまく効かない時に、自分の身体がどのような反応をするのか、また何が困るのかの情報を収集する絶好のチャンスです。薬が効いた後でも構わないので、うまく身体が動かなかった時の情報をまとめておくと、パーキンソン病の症状でおこる困ったことも把握しやすくなります。
管理人はこのようなやり方をしてきたので、薬がうまく効かない事態になっても、少しだけ余裕をもてるようになってきました。うまくできなかった時は、次に生かせるようにどうしたらいいかを常に考えてます。失敗を積み重ねても、事実だけをみて、落ち込みすぎないようにするのも大事です。