健康保険の制度は複雑ですが、ポイントを押さえておけばわかりやすくなります。
健康保険制度は、途中で制度が変更になることがあります。この情報は2020年1月時点での情報です。参照される際は最新の情報で手続きを取ることをお勧めします。
74歳までの健康保険は国民健康保険、社会保険に大まかに分かれる
会社を退職したり、家族の中で扶養に入ったりとすると、会社の健康保険である協会けんぽと健康保険組合と、地方自治体が運営する国民健康保険を行ったり来たりします。大まかに表にまとめると、下記のようになります。
<注意>この3つのほかに国民健康保険組合など、いくつかありますが、今回は省略させてもらいます。気になる方はご自分で調べてみてください。
表1 各健康保険の取り扱い窓口一覧
区分 | 健康保険の種類 | 手続き窓口 |
社会保険 (社保) | 健康保険組合 | 社内の総務部に窓口があるケースが多い |
社会保険 (社保) | 協会けんぽ | 保険証の下部に記載してある協会けんぽの各支部 |
国保 | 国民健康保険 | お住まいの役場の中にある国民健康保険窓口 |
退職後の健康保険を3つから選べる
会社を退職すると、退職した翌日から会社で発行された保険証は使えなくなります。退職後の健康保険の選択肢は3つあります。
①お住まいの役場で国民健康保険に加入をする
②今まで使ってた会社の健康保険窓口で相談して、任意継続扱いで健康保険を使う
③家族に働いている人がいる場合、扶養枠で健康保険を使う
それでは、一つずつ見ていきましょう
お住まいの役場で国民健康保険に加入する
大まかな手続きの流れは下記の表の通りです。市区町村の規模によって、手続きしてから国民健康保険証の発行まで時間がかかるケースがあります。管理人が経験したケースでは、最速でその即日発行で、遅い時は1週間後に発行ケースもあるので確認をしてください。
手続き可能期間 | 退職日の翌日から14日以内に手続きする |
申請場所 | お住まいの役場内にある国民健康保険の窓口 |
必要な物 | ・健康保険資格喪失証明書か退職証明書、離職票 のうちどれか1つ持参 ・窓口そばに置いてある申込書に記入する ・印鑑 |
支払う健康保険料 | 市町村と前年度の所得により異なる |
退職する前の社会保険窓口で相談して任意継続扱いで社会保険を使う
任意継続扱いで前の会社で使ってた健康保険証を使うこともできます。しかし、退職する前までは、健康保険料を会社と折半していたのがなくなり、全額自己負担となります。また、健康保険料の支払いが一度でも滞ると即資格喪失となり、任意継続の保険証は使えなくなります。
手続き可能期間 | 退職翌日から20日以内に手続きする |
申請場所 | 加入していた健康組合もしくは居住地域の協会けんぽ |
必要な物 | ・健康保険新継続被保険者資格証取得申請書 ・住民票 ・1ヶ月分もしくは2ヶ月分の健康保険料 |
支払う健康保険料 | 退職前の2倍の保険料を支払う |
働いている家族の扶養扱いで加入する
ご家族が加入している社会保険によって、加入するのに必要条件が充さないと扶養には入れないケースもあるので、必ず確認をしてください。
まとめ 健康保険を選択するのに必ず事前に確認をしてください
健康保険料は、前年度の所得状況に応じて変動します。退職後の健康保険を選択するときに、自分にとって国民健康保険を選んだほうがいいのか、それとも任意継続で健康保険を使ったらいいのかを、それぞれの窓口で確認の上、選んだほうが得策です。また、被保険者が退職すると、扶養されてる家族も変更となるので、合わせてご注意ください。