転倒したケガが原因で、脳神経内科のない病院で入院することがあるかもしれません。そのような状況にあった場合でも、医師や看護師と円滑なコミュニケーションがとれれば、安心ですね。
今回の記事では、脳神経内科のない病院で入院する場合の対処方法をお伝えします。
他の診療科は、パーキンソン病の経験は少ないと想定する
脳神経内科以外の診療科では、滅多にパーキンソン病患者と接する機会がありません。特に、整形外科では入院患者の入れ替わりが激しいのと、基本的に治るものを扱うため、どうしてもパーキンソン病の経験値は少なめです。
また、大きな病院になるほど、医師の専門分野が細分化していく傾向になるので、例えば脳神経外科の医師が脳梗塞や脳出血などの専門だと、パーキンソン病の実態を知らない可能性があります。
それでは、入院中に自分の安全を守るためには、どうしたら良いのかをお話しします。
脳神経内科のない病院で入院する時に確認することとは?
脳神経内科のない病院で入院する場合、入院する病院の主治医に、パーキンソン病で他の病院にかかっていることをお話しするのがまず、第一です。
入院する病院の主治医がパーキンソン病を診ている主治医に、病院間で質問をやりとりしたり、必要があれば患者さんに診療情報提供書を持ってきて欲しいと指示したりします。
患者の立場から確認をして欲しいのは、3つの項目です。
- パーキンソン病の薬は自分で管理するのか、病棟でお預かりになるのか?
- 病棟でパーキンソン病の薬をお預かりとなる場合、自分がオフになった時、すぐに必要とする薬を出してくれるのか?
- もし、入院期間の延長などで手持ちの薬がなくなった場合、パーキンソン病の主治医が処方した通りに薬を出してくれるのか?もし、同じ薬を処方するのが難しい場合、どういう対処を取るのか?
なぜ、この3つの項目を確認する必要があるのかというと、パーキンソン病の一般的な特徴を知っていても、パーキンソン病の患者さんを実際に診察する機会が少ないため、実態をよくわかっていない可能性が高いです。
入院する先の病院に脳神経内科の医師がいれば、他の診療科よりは経験豊富なので動いてくれるかもしれませんが、病院の都合でパーキンソン病の薬が今までと同じように処方されない可能性もあります。
なので、自分と入院する病院の安全を守るためにも、確認するのが重要です。
入院初日にきちんと説明するのが大事!
さて、入院初日に迎えました。病棟に行くと、病棟には担当の看護師や薬剤師、主治医、病棟の看護師長が次々と、ご挨拶にくると思います。その時に、入院する前に主治医と確認した下記の3つのことが、伝わっているかどうかを確認するのが大切です。
- パーキンソン病の薬は自分で管理するのか、病棟でお預かりになるのか?
- 病棟でパーキンソン病の薬をお預かりとなる場合、自分がオフになった時、すぐに必要とする薬を出してくれるのか?
- もし、入院期間の延長などで手持ちの薬がなくなった場合、パーキンソン病の主治医が処方した通りに薬を出してくれるのか?もし、同じ薬を処方するのが難しい場合、どういう対処を取るのか?
主治医も薬剤師も看護師も私たちと同じ人間なので、うっかりミスをお互いに防止する上でも、事務的にきちんと確認しましょう。もし、口頭で説明するのが難しい場合は、動画や自分の症状を記録した資料を持参して、お話しするのも良いと思います。
まとめ
パーキンソン病は、なかなか実態が伝わりにくい病気です。医師だから看護師だから、知っているだろうという前提で行くと、自分の安全と病院側の安全管理がうまくいかない可能性が出てきます。
また、患者側もただ不安を述べるだけでなく、不安に感じる根拠を明確にしてお伝えした方が病院側に伝わりやすくなります。例を出しますが、あなたはAさんの例とBさんの例、どちらの言い方が伝わりやすいと思いますか?
Aさんの例のように、症状をできるだけ数字を入れて具体的に、伝えることをお勧めします。自分の伝え方を確認する良い機会です。一度、確認してみましょう。