パーキンソン病はある特徴的な歩行により、ゆっくり歩くのが難しい時があります。パーキンソン病当事者が、健常者とは違う歩き方をわざとしているのではなく、コントロールが難しい結果少し変な風に歩いているのが正しいです。
徐々に歩行のコントロールが難しくなる
パーキンソン病は、運動症状と非運動症状の2つから成り立つという記事を”パーキンソン病の主な症状とは?”にて、取り上げました。歩行に問題が出る症状は、主に運動症状です。目に見えてわかりやすいところでは、下記の通りとなります。
- 歩く時に両腕を前後に振る範囲が狭かったり、片腕しか振れてなかったり、腕が前後に振れない
- 姿勢が前屈みになっている
- 足が上がりにくくなって、歩幅が狭い状態で歩く
- 歩き始めの第一歩がなかなか、前にでない
わかりやすいところでは上記4点ですが、これらの要因が組み合わさってパーキンソン病の特有な歩行が現れます。
小刻み歩行 | 上半身が前屈みになり、腕を振れず、足の筋肉が固くなるので、歩幅が狭く小刻みな歩行 |
すり足歩行 | 足の筋肉が固くなって足を持ち上げられず、足の裏をこすりつけるように歩く |
突進歩行 | 遅いスピードで上半身だけが前のめりになった状態で歩いているが、足がついていかず、 前へつんのめって歩く。そのため、前へ転倒しやすくなる。また、小走りな歩き方で前に 突進していくので、急に止まれないので壁や柱にぶつかりやすくなり、ケガをしやすい。 |
すくみ歩行 (すくみ足) | 歩き始め時に足が地面に張りついて最初の一歩が踏み出せない状態になる。また、 ちょっと歩いて止まり、しばらく立ちすくんでからでないと、再び歩き始めることが なかなかできない。 また、狭いところを歩く時、方向転換する時、緊張する時などに発生しやすく、前へ 転倒しやすくなる。 |
管理人がとっている歩行対策
管理人がとっている歩行対策は、下記の通りです。最近、歩行の問題でよくでるのは、小刻み歩行・すくみ足のため、注意事項は3点となっています。パーキンソン病当事者によって歩行の問題とその対策は変っていくのでいい対策があったら、ぜひコメント欄に書き込んでいただけると、ありがたいです。
- 歩行のペースが乱れる時は、行進曲系の音楽かメトロノーム等を聞きながら歩く
- 足の筋肉が緊張している場合、深呼吸・瞑想やストレッチを行う
- 歩く時にどうしても不安を覚えるようなら、歩行器や車椅子などを遠慮なく使う
それでは、上から2項目までの内容を詳しく見ていきましょう、
歩行のペースが乱れる時は、行進曲かメトロノーム等を聞きながら歩く
管理人の場合、歩行のペースが乱れる時とは、上半身が前のめりになって小走りな歩き方で前に突進していく”突進歩行”やなかなか第一歩が踏み出せない”すくみ足”がでる場合です。
メトロノームはスマホのアプリストアで無料のものが結構あるので、重宝してます。メトロノームの速さは♩=120(Allegro)前後で歩行ペースを合わせにいき、余裕があればメトロノームに合わせて「あるこう〜、あるこー」と映画、となりのトトロの”さんぽ”を歌っています。
なぜ、”さんぽ”を歌うのかというと、出だしの言葉が「あ」から始まるからです。「あ」と発音することで、身体の余分な力が抜ける感じがするので、”さんぽ”を使っています。
筋肉が緊張している場合、深呼吸・瞑想やストレッチを行う
その時の筋肉の硬さによって 、瞑想を行うかストレッチを行うかの使い分けています。 例えば、筋肉の硬さが右足の太もものみ等、1ヶ所の場合はストレッチを行ったり、前後左右にゆっくり動かしたりすると硬さがとれてくるケースがあるのでお勧めです。
筋肉痛みたいな痛みが複数の場所で発生しでどうにもならない時は、目を閉じて深呼吸をゆっくり繰り返したり、森の音を収録したCDや瞑想誘導CDをながして、リラックスした状態に持っていくこともあります。ちなみに管理人がよく使うCDのリンクを貼っておきます。
鳥のさえずり、水の流れる音、海のさざなみ等の屋久島で収録した音を余すことなく自然の音を楽しめます。
管理人は緊張状態になった場合、このCDを聞きながら寝落ちというケースが多いです。
4枚1セットの瞑想誘導CDです。
管理人が特に使うのは、1曲目の”若返りましょう”と、2曲目の”調整しましょう”。いずれの曲も聴き終わった後、いい具合に力が抜けてスムーズに動ける確率が高いです。
*運転中や機械操作中にこのCDを聞くのは、現金のためご注意ください。
このほかにも、クリスタルボウルを使ったCDで、”倍音浴”や”睡眠浴”もあるのですが、すでに絶版でした。自分が聞いていて、寝落ちするぐらい心地の良い音楽を選んでもらえればと思います。
原因があって歩きにくい状態になったのがパーキンソン病
パーキンソン病患者が不安定な歩行になってしまうのは、パーキンソン病の症状が複雑に絡み合った結果のためです。パーキンソン病当事者自身が対策を取れるほど、自分の症状をよく知る必要があります。自分の症状をよく知れば、助けが必要な時に具体的になにをしたらいいかを、はっきり伝えられるので、助ける側の方にも伝わりやすいです。今一度、自分の症状を把握してみましょう。