パーキンソン病当事者にとって薬はなくてはならないものですが、薬によって起こるリスクをしっかり把握しておかないと、自分も周りも危険に晒しかねません。
管理人は薬の専門家ではありません。参考資料をもとに記事を構成してます。薬のことで心配な方は、主治医や薬剤師にご相談ください。
そもそも突発的睡眠とは?
突発的睡眠とは、 作業中に突然寝ることです。通常であれば眠気が出たり、うつらうつらしたりと、前兆があるのですが、これを一切、飛ばしていきなり、寝ます。
例えば、食事中、交差点を通行中、車の運転中であれば、通常、寝ません。しかし、突発性睡眠が起こると、食事中、交差点を通行中でも、突然寝ます。その結果、食事中、皿に顔を突っ込んだり、交差点を通行中に倒れて顔や身体にケガをしたりします。
突発的睡眠発生で交通事故の報告がある薬剤は?
ドパミンアゴニストに分類される薬剤は、突発的睡眠を起こす可能性があります。その中でも、下記の薬剤において、突発的睡眠で発生した交通事故報告が18件あります。
- 塩酸プラミペキソール水和物(ビ・シフロール錠等)
- 塩酸ロピニロール(レキップ錠等)
- 塩酸タリペキソール(ドミン錠)
なぜ起こるのかはいまだに不明ですが、上記の薬剤はドパミンをうけとる側のD3受容体と反応しやすいので、特に注意が必要です。
*ドパミンアゴニストに分類される薬を確認したい方はこちらへどうぞ。
仕事や日常生活において問題があるなら医師と要相談
パーキンソン病当事者にとって、薬のリスクを把握する必要はあります。しかし、実際に突発的睡眠が起こるかどうかは、個人差があるため何とも言えません。
普段から、当事者がパーキンソン病当事者がヒヤリハッとしたことを医師や薬剤師に伝えることでリスクを把握していきましょう。
参考資料
医薬品・医療機器等安全性情報 No.245
平成20年(2008年)3月 厚生労働省医薬食品局発行
https://www.mhlw.go.jp/www1/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/245-2.pdf
パーキンソン病患者の治療薬と自動車運転状況:重大自動車事故と抗パーキンソン病薬との関係について
安藤利奈他 臨床薬理 2017;48(5) 167-171より